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国立保健医療科学院
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オルミエント錠2mg

基本情報

薬効分類名ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤
一般名バリシチニブ
総称名オルミエント
規格単位2mg1錠
包装
  • <オルミエント錠4mg>
    • 28錠[7錠(PTP)×4]
    • 30錠[5錠(PTP)×6]
  • <オルミエント錠2mg>
    • 28錠[7錠(PTP)×4]
    • 30錠[5錠(PTP)×6]
製造販売業者日本イーライリリー
規制区分劇薬
日本標準商品分類番号873999
承認番号22900AMX00583
薬価基準収載年月
販売開始年月2017年9月
警告
  • <効能共通>
    • 1.11.1 本剤投与により、結核、肺炎、敗血症、ウイルス感染等による重篤な感染症の新たな発現もしくは悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
      また、本剤投与により重篤な副作用が発現し、致死的な経過をたどった症例が報告されているので、緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用すること。また、本剤投与後に有害事象が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。[1.2.1、1.2.2、2.2、2.5、8.1、8.2、9.1.1-9.1.3、11.1.1、15.1.1-15.1.3参照]
    • 1.2 感染症
      • 1.2.1 重篤な感染症
        • 敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発現に注意すること。[1.1、2.5、8.1、9.1.1、9.1.3、11.1.1、15.1.1参照]
      • 1.2.2 結核
        • 播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(脊椎、リンパ節等)を含む結核が報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤投与前に適切な抗結核薬を投与すること。ツベルクリン反応検査等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。[1.1、2.2、8.2、9.1.2、11.1.1参照]
    • 1.31.3 本剤についての十分な知識と適応疾患の治療の知識・経験をもつ医師が使用すること。
  • <関節リウマチ>
    • 1.41.4 本剤の治療を行う前に、少なくとも1剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
  • <効能共通>
    • 2.12.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    • 2.22.2 活動性結核の患者[症状が悪化するおそれがある。][1.1、1.2.2、8.2、9.1.2、11.1.1参照]
    • 2.32.3 好中球数が500/mm33未満の患者[8.3、9.1.9、11.1.3参照]
    • 2.42.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • <関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症>
    • 2.52.5 重篤な感染症(敗血症等)の患者[症状が悪化するおそれがある。][1.1、1.2.1、8.1、9.1.1、9.1.3、11.1.1、15.1.1参照]
    • 2.62.6 重度の腎機能障害を有する患者[7.3、9.2.1、16.6.1参照]
    • 2.72.7 リンパ球数が500/mm33未満の患者[8.3、9.1.10、11.1.3参照]
    • 2.82.8 ヘモグロビン値が8g/dL未満の患者[8.3、9.1.11、11.1.3参照]
  • <SARS-CoV-2による肺炎>
    • 2.92.9 透析患者又は末期腎不全(eGFRが15mL/分/1.73m22未満)の患者[7.8、9.2.2、16.6.1参照]
    • 2.102.10 リンパ球数が200/mm33未満の患者[8.3、9.1.10、11.1.3参照]
原則禁忌

効能・効果、用法・用量

効能効果
  • ○既存治療で効果不十分な下記疾患
    • 関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
    • アトピー性皮膚炎注)注)
  • ○SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素吸入を要する患者に限る)
  • ○円形脱毛症(ただし、脱毛部位が広範囲に及ぶ難治の場合に限る)
  • 注)最適使用推進ガイドライン対象
用法用量
  • <関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症>
    • 通常、成人にはバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2mgに減量すること。
  • <SARS-CoV-2による肺炎>
    • 通常、成人にはレムデシビルとの併用においてバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、総投与期間は14日間までとする。
効能効果に関連する使用上の注意
  • <関節リウマチ>
    • 5.15.1 過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。
  • <アトピー性皮膚炎>
    • 5.25.2 ステロイド外用剤やタクロリムス外用剤等の抗炎症外用剤による適切な治療を一定期間施行しても、十分な効果が得られず、強い炎症を伴う皮疹が広範囲に及ぶ患者に用いること。[17.1.6-17.1.8参照]
    • 5.35.3 原則として、本剤投与時にはアトピー性皮膚炎の病変部位の状態に応じて抗炎症外用剤を併用すること。
    • 5.45.4 本剤投与時も保湿外用剤を継続使用すること。
  • <SARS-CoV-2による肺炎>
    • 5.55.5 酸素吸入、人工呼吸管理又は体外式膜型人工肺(ECMO)導入を要する患者を対象に入院下で投与を行うこと。[17.1.9参照]
  • <円形脱毛症>
    • 5.65.6 本剤投与開始時に、頭部全体の概ね50%以上に脱毛が認められ、過去6ヵ月程度毛髪に自然再生が認められない患者に投与すること。[17.1.10、17.1.11参照]
    • 5.75.7 円形脱毛症以外の脱毛症に対する適応はない。
用法用量に関連する使用上の注意
  • <効能共通>
    • 7.17.1 プロベネシドとの併用時には本剤を2mg 1日1回に減量するなど用量に注意すること。[10.2、16.7.1参照]
  • <関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症>
    • 7.27.2 本剤4mg 1日1回投与で治療効果が認められた際には、本剤2mg 1日1回投与への減量を検討すること。[17.1.3-17.1.8、17.1.10、17.1.11参照]
    • 7.37.3 中等度の腎機能障害のある患者には、2mgを1日1回経口投与する。[2.6、9.2.1、9.2.4、9.2.5、16.6.1参照]
      • (表省略)

  • <関節リウマチ>
    • 7.47.4 免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と抗リウマチ生物製剤や他の経口ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤との併用はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
  • <アトピー性皮膚炎、円形脱毛症>
    • 7.57.5 免疫抑制作用が増強されると感染症のリスクが増加することが予想されるので、本剤と免疫調整生物製剤、他の経口JAK阻害剤、シクロスポリン等の強力な免疫抑制剤との併用はしないこと。本剤とこれらの薬剤との併用経験はない。
  • <アトピー性皮膚炎>
    • 7.67.6 本剤による治療反応は、通常投与開始から8週までには得られる。8週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。
  • <SARS-CoV-2による肺炎>
    • 7.77.7 SARS-CoV-2による肺炎に対するレムデシビル以外の薬剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
    • 7.87.8 中等度の腎機能障害のある患者には、2mgを1日1回経口投与する。重度の腎機能障害(15≦eGFR<30mL/分/1.73m22)がある患者に対して治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合には、下表を参考に投与することができる。[2.9、9.2.2-9.2.5、16.6.1参照]
      • (表省略)

  • <円形脱毛症>
    • 7.97.9 本剤による治療反応は、通常投与開始から36週までには得られる。36週までに治療反応が得られない場合は、投与中止を考慮すること。

貯法・使用期限等

貯法
  • 室温保存
使用期限

組成・性状

組成
  • オルミエント錠2mg
    • (表省略)

添加物結晶セルロース
性状
  • オルミエント錠2mg
    • (表省略)

  • 【色】
    淡赤白色
    【剤形】
    フィルムコーティング錠/錠剤/内用