患者様やご家族など一般の方向け臨床・治癒情報サイト 臨床研究情報ポータルサイト

ENGLISH
国立保健医療科学院
×

情報をクリップできます

治験情報をこちらのホームページで一時的にクリップすることが出来ます。

タキソール注射液100mg

基本情報

薬効分類名抗悪性腫瘍剤
一般名パクリタキセル
総称名タキソール
規格単位100mg16.7mL1瓶
包装
  • <タキソール注射液30mg>
    • 5mL(パクリタキセル30mg含有)[1バイアル]
  • <タキソール注射液100mg>
    • 16.7mL(パクリタキセル100mg含有)[1バイアル]
製造販売業者クリニジェン
規制区分毒薬
日本標準商品分類番号87424
承認番号21700AMX00178000
薬価基準収載年月
販売開始年月2000年4月
警告
  • 1.11.1 本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  • 1.21.2 本剤の骨髄抑制に起因したと考えられる死亡例(敗血症、脳出血)あるいは高度の過敏反応に起因したと考えられる死亡例が認められている。骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。本剤による重篤な過敏症状の発現を防止するため、本剤投与前に必ず前投薬を行うこと。[7.1.1、7.1.2参照]また、前投薬を実施した患者においても死亡例が報告されているので、患者の状態に十分に注意し、重篤な過敏症状が発現した場合は、本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。なお、重篤な過敏症状が発現した症例には、本剤を再投与しないこと。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
  • 2.12.1 重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制は用量規制因子であり、感染症を伴い、重篤化する可能性がある。]
  • 2.22.2 感染症を合併している患者[骨髄抑制により、感染症を増悪させるおそれがある。]
  • 2.32.3 本剤又はポリオキシエチレンヒマシ油含有製剤(例えばシクロスポリン注射液等)に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.42.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5参照]
  • 2.52.5 次の薬剤を投与中の患者:ジスルフィラム、シアナミド、プロカルバジン塩酸塩[10.1参照]
原則禁忌

効能・効果、用法・用量

効能効果
  • ○卵巣癌
  • ○非小細胞肺癌
  • ○乳癌
  • ○胃癌
  • ○子宮体癌
  • ○再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌
  • ○再発又は遠隔転移を有する食道癌
  • ○血管肉腫
  • ○進行又は再発の子宮頸癌
  • ○再発又は難治性の胚細胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)
用法用量
  • 非小細胞肺癌及び子宮体癌にはA法を使用する。
  • 乳癌にはA法又はB法を使用する。
  • 卵巣癌にはA法又はカルボプラチンとの併用でC法を使用する。
  • 胃癌にはA法又はE法を使用する。
  • 再発又は難治性の胚細胞腫瘍には他の抗悪性腫瘍剤と併用でA法を使用する。
  • 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、再発又は遠隔転移を有する食道癌、血管肉腫にはB法を使用する。
  • 進行又は再発の子宮頸癌にはシスプラチンとの併用において、D法を使用する。
  • A法
    • 通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回210mg/m22(体表面積)を3時間かけて点滴静注し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
  • B法
    • 通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/m22(体表面積)を1時間かけて点滴静注し、週1回投与を6週連続し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
  • C法
    • 通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回80mg/m22(体表面積)を1時間かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
  • D法
    • 通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回135mg/m22(体表面積)を24時間かけて点滴静注し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
  • E法
    • 通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回80mg/m22(体表面積)を1時間かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
  • なお、投与量は、患者の状態により適宜減量する。
効能効果に関連する使用上の注意
  • <子宮体癌>
    • 5.15.1 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
用法用量に関連する使用上の注意
  • 7.17.1 本剤投与による重篤な過敏症状の発現を防止するため、本剤投与前に必ず前投薬を行うこと。
    • 7.1.1 A法
      • 本剤投与約12〜14時間前及び約6〜7時間前の2回、もしくは本剤投与約30分前までに投与を終了するように、1回デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液(デキサメタゾンとして20mg)を静脈内投与、本剤投与約30分前までに投与を終了するように、ジフェンヒドラミン塩酸塩錠(ジフェンヒドラミン塩酸塩として50mg)を経口投与、本剤投与約30分前までに投与を終了するように、ラニチジン塩酸塩注射液(ラニチジンとして50mg)又は注射用ファモチジン(ファモチジンとして20mg)を静脈内投与すること。
    • 7.1.2 B法、C法、D法及びE法
      • (1)本剤投与約30分前までに投与を終了するように、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液(デキサメタゾンとして8mg)及びラニチジン塩酸塩注射液(ラニチジンとして50mg)又は注射用ファモチジン(ファモチジンとして20mg)を静脈内投与、ジフェンヒドラミン塩酸塩錠(ジフェンヒドラミン塩酸塩として50mg)を経口投与すること。
      • (2)デキサメタゾンは初回投与時8mgとし、次回投与時までに過敏症状の発現がみられなかった場合又は臨床上特に問題のない過敏症状の場合は、2週目の投与より半量(4mg)に減量し投与してもよい。以降の投与週においても同様の場合、半量ずつ最低1mgまで減量し投与してもよい。
  • 7.27.2 本剤の投与にあたっては、投与法毎に下記に留意し、必要に応じ休薬、減量を実施すること。また、重篤な末梢神経障害が発現した場合には、次回の投与量を骨髄抑制の減量の目安に従い、減量して投与することを考慮する。
    • ・A法
      • 白血球及び好中球の変動に十分留意し、投与前の臨床検査で白血球数が4,000/mm33未満又は好中球数が2,000/mm33未満であれば、骨髄機能が回復するまでは投与を延期すること。投与後、白血球数が1,000/mm33未満となった場合には次回の投与量を減量すること。
    • ・B法
      • 各クールを開始する際(初回クールを含む)、投与前の臨床検査で白血球数が3,000/mm33未満又は好中球数が1,500/mm33未満であれば、骨髄機能が回復するまでは投与を延期すること。同一クール内での本剤の投与にあたっては、投与前の臨床検査で白血球数が2,000/mm33未満又は好中球数が1,000/mm33未満であれば、骨髄機能が回復するまでは投与を延期すること。投与後、白血球数が1,000/mm33未満となった場合には次回の投与量を減量すること。
    • (表省略)

貯法・使用期限等

貯法
  • 室温保存
使用期限

組成・性状

組成
  • タキソール注射液100mg
    • (表省略)

添加物ポリオキシエチレンヒマシ油
性状
  • タキソール注射液100mg
    • (表省略)

  • 【色】
    無色〜微黄色澄明
    【剤形】
    油液/液剤/注射