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国立保健医療科学院
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臨床研究実施計画番号 jRCT1062200001

最終情報更新日:2024年1月18日

登録日:2020年5月1日

Spiral糸を用いた帝王切開創部の子宮瘢痕菲薄化予防の検討~従来型の縫合糸とのランダム化比較試験~

基本情報

進捗状況 参加者募集終了-試験継続中
対象疾患選択的帝王切開
試験開始日(予定日)2020-05-01
目標症例数260
臨床研究実施国日本
研究のタイプ介入研究
介入の内容子宮下部を10cm程度横切開し,児娩出後の子宮修復のタイミングで1-0号バイクリル糸,もしくは0号STRATAFIX Spiral PDS プラス糸のどちらかを2本ランダムに割り当てられて使用する。手術手順は,全ての施設で統一を図るため,事前に方法を研究代表医師が各施設に出向き,手技を研究担当医師は練習する.また手順書を作成し,各医療機関に渡し,手技の統一をはかる。縫合糸は6 週間以上の長期にわたり縫合糸での接合が必要とされる部位や,筋膜の様な長期の癒合期間が必要とされる部位には使用しないこととあり,帝王切開術で縫合する子宮はその場所に該当しない。

試験の内容

主要評価項目瘢痕部の菲薄化の程度を比較検討する。最も重要視する評価項目は術後6-7カ月後に経膣超音波検査を施行し,子宮の位置(前傾または後傾),下記①-④の子宮筋層創部の厚さを測定し解析することである。菲薄化の程度の評価は,経腟超音波矢状断と横断面の菲薄化部分の4つの計測(㎜):①頭尾側距離 ②陥凹部の深さ ③最陥凹部から漿膜側に残された子宮筋層厚 ④陥凹部の左右幅を測定する。残存子宮筋層の厚さである③を全子宮筋層厚②+③から割合を算定し,菲薄率を記録することとする。その他①-④を2群間で比較検討する。
副次評価項目① 手術時間の比較, 所用時間の比較(児娩出後から子宮縫合終了までにかかる時間),手術時出血量の比較,連続縫合以外に出血を止めるために追加でZ縫合した回数の比較,母体の異常発現頻度の比較(手術時合併症,術後感染症の有無),執刀医の経験年数 ② 児:新生児背景の比較(日齢,性別,出生体重,身長,臍帯動脈血ガス分析(pH),児臍帯血液検査:PO2,PCO2,BE, HCO3-,グルコース値,ラクテート, 新生児異常の有無) ③ 母体背景の比較(年齢,母体合併症,分娩週数,子宮口の開大(cm),展退度(%)体格,BMI,体重増加量,術前・術後のHb値)治療内容及び周産期経過での異常発現頻度の発生率としては,退院時,術後1か月及び3か月検診での経腟超音波検査での子宮創部前面の血腫の発生率(血腫の有無は,経腔超音波検査で血腫像を指摘されている場合に血腫ありと判断する), 術後発熱の発生率(術後の発熱は,38度以上の発熱に対し発熱の原因を腹腔内感染の疑いとしてクリニカルパス以外の抗生剤投与を行った症例を発熱ありと判断する),6-7か月時点での月経困難症の有無,慢性骨盤痛の有無(問診にて確認を行う) ④安全性(重篤な有害事象の有無)

対象疾患

年齢(下限)20歳以上
年齢(上限)
性別
選択基準以下の基準を全て満たすものを対象とする。 ①同意取得時において年齢が20歳以上の人   ②本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後,十分な理解の上,患者本人の自由意思による文書同意が得られた人 ③jRCT公表後~2022年3月31日に岡山大学病院産科婦人科を含む研究実施機関に通院もしくは入院している初回帝王切開術施行予定の患者,初回帝王切開とは,逆子(骨盤位),胎児の状況悪化・母体の状況悪化・分娩停止を理由に初めて帝王切開を行う患者をいう ④出生時の児の情報をカルテ上から研究担当医師が得ることに了承できる人
除外基準以下の基準のいずれかに該当するものは、本研究に組み入れないこととする。 ①途中で転院予定の患者 ②以下の合併妊娠の患者 血液疾患合併妊娠,凝固異常を有する症例,多胎妊娠症例,精神疾患合併症例,子宮下部横切開以外に切開をした症例,前置胎盤症例,分娩後大出血(2000mL以上の出血)症例,子宮口全開大後の緊急帝王切開症例,前壁の子宮腺筋症,切開部に筋腫を認める症例, ③ステンレス鋼またはクロム及びニッケルなどの構成金属あるいはトリクロサンに対して過敏体質の患者  ④その他, 研究担当医師が研究対象者として不適当(研究内容の理解が乏しい・研究内容に異議がある)と判断した患者

保険外併用療養費

保険外併用療養費の有無なし

関連情報

問い合わせ窓口

担当者牧 尉太
所属機関岡山大学病院
所属部署産科婦人科
郵便番号700-8558
住所岡山県岡山市北区鹿田町2-5-1
電話086-235-7320
FAX086-225-9570
E-mail jotajjjo@gmail.com

※実施責任組織と研究実施場所が異なる場合があります。
詳しくは各お問い合わせ窓口の担当にお伺い下さい。